散歩好きな犬だったのに、散歩に行きたがらないというときには、関節炎を起こしている可能性があります。
歩きづらそうにしていたり、段差を避けるなどの動作を見せたら要注意です。
ここでは、犬の関節炎の原因、サプリで改善できるか、グルコサミンの効果、について見ていきます。
関節炎とは?
骨と骨の間にある結合部分のことを関節といいます。その間にはクッションの役割を果たす軟骨が存在しています。軟骨が骨同士の摩擦を防いだり、骨にかかる衝撃を和らげているわけですね。
しかし、加齢や激しい動きのために、この軟骨は磨耗したり変形してクッションの能力が落ちてしまいます。
すると骨と骨が擦れあいやすくなり、炎症を起こしてしまいます。
犬のなかでも運動能力が高い犬種は良く動き回って、そのために軟骨がはやくすり減ってしまうこともあります。
犬用のサプリで改善できる?
サプリはあくまで栄養補助のために使うものなので、炎症をすぐに抑えるのには向いていません。すぐに症状を抑えたり、痛みをとってあげたいという場合には、抗炎症薬や鎮痛剤を動物病院で処方してもらった方がいいでしょう。
ただし、これは対処療法なので、再発の可能性があります。この再発のリスクを軽減させたり、治療の効果を高めるのにサプリを使うということです。
すべての犬に必要なわけではありませんが、関節ケアに必要な栄養素が不足している食の細い子や、高齢の子には与えてみると効果が期待できる可能性があります。
グルコサミンの効果
人間の関節ケアのCMでもよく登場するのが、グルコサミンです。年をとって関節トラブルが多くなった人なら、一度は意識したことがある成分でしょう。
グルコサミンには、関節の動きをなめらかにして体内のコラーゲンの生成を促す働きがあります。炎症を起こす原因になっている磨耗した軟骨の再生に効果が期待できます。
グルコサミンはヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸(酸性ムコ多糖類)の元になる、アミノ酸の一種です。
グルコサミンが不足すると酸性ムコ多糖類がつくられる量が減ってしまいます。
酸性ムコ多糖類とタンパク質が結びついたものがプロテオグリカンです。
軟骨はプロテオグリカン、水分、コラーゲン、軟骨細胞の4つから構成されているので、プロテオグリカンを作るのに必要なグルコサミンを補ってあげることは骨や関節の症状の回復に役立ちます。
犬の関節ケアサプリには他にもカルシウムなどが配合されたものがあるので、症状に合わせて選んであげましょう。