犬の股関節形成不全は、骨股関節の奇形によって起こる症状です。
こうなってしまうとウサギのようにとび跳ねるように歩いたり、足を引きずるようにして歩くなど歩き方がおかしくなってしまいます。
ここでは、股関節形成不全について、自然治療に使えるサプリメント、について見ていきます。

股関節形成不全とは?

本来であれば、大腿骨(モモの骨)の上部はボールのような形になっていて、寛骨の凹みにはまるようになっています。しかし、股関節形成不全は凹みが浅くなって、丸い大腿骨をしっかり固定することでできなくなってしまうので、筋肉や靭帯、結合組織を固定する力が不十分になってしまいます。

そのため、股関節の部分に痛みや炎症が起こり、歩行や立ち上がるのが難しくなります。
ちょっとした異常から脱臼してしまう症状など、症状にはレベルがあります。
全種類の犬に年齢に関係なく起こりますが、特に大型犬の子犬の時期に発生しやすいです。
治療をせずに放置しても回復せず、痛みや炎症が悪化することが多いです。

原因は?

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原因は遺伝、食事、肥満、運動、などがあげられます
遺伝では、ジャーマンシェパード、ゴールデンレトリーバー、セントバーナードなどの大型犬に多く見られます。子孫に遺伝するケースも多いです。

食事では、カルシウムやミネラルの不足、もしくは過剰摂取が発症原因になることがあります。ビタミンの欠乏、特にビタミンCの欠乏が原因になります。

肥満は足腰に大きな負担をかけて関節の症状を悪化させます
成長期の子犬は盛んに走り回るため、フリスビーのようなとび跳ねる動作をさせると症状が出てしまうことがあります。股関節形成不全になりやすいと判断されたら、水泳や散歩などの適度な運動に抑えて筋肉をつけたほうがいいでしょう。

自然治療に使えるサプリメント

股関節形成不全と関節炎の症状は似ているので、自然治療にも同じようなものを与えるとよい可能性があります。
例えば、軟骨の形成やスムーズな動きを助けるグルコサミンやコンドロイチンはおすすめです。

他には、MSM(メチルスルホニルメタン)は抗炎症効果があるので、関節痛と炎症を抑えるのに有効です。
オメガ3脂肪酸は関節炎と股関節形成に関連した炎症を鎮めるのに効果が期待できます。
ビタミンCとEは炎症を抑えて、軟骨のダメージを回復させてくれます。

初乳はたんぱく質が豊富で、細胞増殖因子や免疫増殖因子、酵素、など様々な成分を含んでいるので、補助的に与えたいサプリメントです。